問題10
保険法における損害保険契約の「保険者の損害てん補責任」に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
(ア)
損害保険契約締結時に保険の目的物の保険価額が約定されている場合、てん補損害額は約定保険価額によって算定されるが、約定保険価額が保険の目的物の評価額(時価額)を著しく超えるときには、てん補損害額は保険価額(時価額)によって算定される。
(イ)
保険事故によって一部損害が生じた後に、その保険の目的物が保険事故以外の事由によって滅失しても、保険者は保険事故による損害てん補責任を免れることはできない。
(ウ)
損害の発生または拡大の防止のために必要または有益であった費用は、損害が防止されたという結果が認められた場合に限り、保険者が負担する。
問題11
保険法における損害保険契約の「保険者の損害てん補責任」に関する次の記述の正誤の組合せとして、正しいものを下記の選択肢の中から選びなさい。
(ア)
保険約款に保険金の支払期限が定められている場合であっても、保険事故、てん補損害額、免責事由など、保険金を支払うために確認をすることが保険契約上必要な事項を確認するための相当の期間を経過すれば、経過する日をもって保険金の支払期限となる。
(イ)
保険約款に保険金の支払期限が定められていない場合、保険金請求があった時から、保険者は履行遅滞の責任を負う。
【選択肢】
A.アおよびイともに正しい。
B.アは正しいが、イは誤っている。
C.アは誤っているが、イは正しい。
D.アおよびイともに誤っている。
問題12
保険法における損害保険契約の「残存物代位および請求権代位」に関する次の記述の正誤の組合せとして、正しいものを下記の選択肢の中から選びなさい。
(ア)
一部保険であった保険の目的物が全損となり、保険者が保険金を支払った場合、保険者は、保険金の額の保険価額(約定保険価額があるときは、その約定保険価額)に対する割合に応じて、保険の目的物について被保険者が有する所有権その他の物権を取得する。
(イ)
第三者の行為による保険事故において、一部保険で保険金の額が損害額に不足する場合で、過失相殺等により被保険者債権の額が損害額よりも低いときは、保険者は、支払保険金の額に対して請求権を代位取得する。
【選択肢】
A.アおよびイともに正しい。
B.アは正しいが、イは誤っている。
C.アは誤っているが、イは正しい。
D.アおよびイともに誤っている。
問題13
保険法における「責任保険契約」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(ア)
責任保険契約では、保険事故の発生後に被保険者が破産した場合に、被害者は、被保険者に対する他の債権者に優先して損害賠償金の弁済を受けることはできない。
(イ)
責任保険契約では、被保険者は、被害者に損害賠償金を支払った金額の限度においてのみ、保険者に対して保険金請求権を行使することができる。
(ウ)
責任保険契約では、被保険者は、保険法で定める一定の事由に該当する場合を除き、保険金請求権を他人に譲渡したり質権の目的としたりすることができないため、被保険者の債権者は、保険金請求権を差し押さえることができない。
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